地震や大雨、台風などの災害は、いつ起こるか分かりません。
特に高齢者がいる家庭では、「災害が起きたら親をどう避難させるか」「必要な薬や介護用品をどう準備するか」「一人暮らしの親が心配」といった不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
高齢者は、身体機能の低下や持病、認知機能の変化などによって、災害時の避難や生活に特別な配慮が必要になる場合があります。
この記事では、高齢者の防災対策として事前に確認しておきたいポイントや、家族が準備しておきたいもの、避難時に注意したいことを分かりやすく解説します。
「まだ大丈夫」と思っている今だからこそ、できることから備えておきましょう。

高齢者は災害時に避難が難しくなることがある
災害への備えというと、非常食や水を用意することを思い浮かべる方も多いでしょう。しかし、高齢者がいる家庭では、一般的な防災用品だけでは十分とはいえません。歩行が難しい、トイレに介助が必要、薬を服用している、認知症があるなど、一人ひとりの生活状況に合わせた防災対策が必要です。
災害が発生したとき、高齢者は若い人に比べて避難に時間がかかる場合があります。
例えば、
- 歩行が不安定
- 階段の上り下りが難しい
- 車いすを使用している
- 耳が聞こえにくい
- 視力が低下している
- 認知症がある
- 持病や服薬がある
- トイレの介助が必要
といった状況です。
「避難してください」という情報を受け取っても、すぐに行動できるとは限りません。 そのため、災害が起きてから考えるのではなく、普段から「誰が・どこへ・どのように避難させるのか」を家族で話し合っておくことが大切です。
まず確認したい「避難場所」と「避難経路」
防災対策で最初に確認したいのが、避難場所です。 自治体のハザードマップなどを利用して、自宅周辺でどのような災害が想定されているのか確認しましょう。
「特に高齢者がいる場合は、避難場所までの距離だけでなく、
- 坂道が多くないか
- 階段がないか
- 車で移動できるか
- 車いすでも通れるか
- 夜間でも安全に移動できるか
なども確認しておきたいポイントです。
また、災害の種類によって避難先が異なる場合もあります。「地震が起きたらここ」「大雨のときはここ」というように、家族で具体的に確認しておくと安心です。
高齢者向けの防災用品を準備する
一般的な非常持ち出し袋に加えて、高齢者ご本人に必要なものを準備しておきましょう。
例えば、
- 常用している薬
- お薬手帳
- 眼鏡
- 入れ歯・入れ歯ケース
- 補聴器
- 杖
- 紙おむつ
- 尿取りパッド
- ウェットティッシュ
- 介護用品
- 着替え
- 飲料水
- 食べ慣れた食品
などです。
特に薬や介護用品は、災害後にすぐ入手できない可能性があります。本人にとって「ないと困るもの」をリスト化しておくと、準備漏れを防ぎやすくなります。
一人暮らしの高齢者は「連絡方法」も決めておく
一人暮らしの親がいる場合は、防災用品だけでなく、災害時の連絡方法も決めておきましょう。
例えば、
- 災害が起きたら誰が親の家へ行くのか
- 電話がつながらなかった場合はどうするのか
- 避難したことをどうやって確認するのか
などです。
家族が遠方に住んでいる場合は、近所の親族や知人、地域の支援者などにも相談しておくとよいでしょう。普段から地域とのつながりを作っておくことも、高齢者の防災対策の一つです。
「避難させる」だけでなく避難後の生活も考える
高齢者の防災では、避難するまでだけでなく、避難した後の生活についても考えておく必要があります。 避難所では、普段とは違う環境で生活することになります。 慣れない場所で長時間過ごすことで、身体的・精神的な負担が大きくなる高齢者もいます。 また、トイレや食事、服薬、睡眠などについて、普段とは異なる対応が必要になる場合があります。 そのため、本人の介護状況や生活習慣を家族が把握しておくことが重要です。 「どのような介助が必要なのか」「何を食べられるのか」「どの薬を飲んでいるのか」などを整理しておきましょう。
防災対策は「元気なうち」から始める
防災対策で大切なのは、災害が起きてから慌てないことです。
高齢者本人が元気に動けるうちに、
- 避難場所を確認する
- 避難経路を確認する
- 必要な防災用品を準備する
- 家族で役割を決める
- 実際に避難する方法を確認する
というように、一つずつ準備していきましょう。
また、高齢になるにつれて身体状況が変化することもあります。以前は歩いて避難できたとしても、数年後には介助が必要になる可能性があります。そのため、防災対策も一度準備して終わりではなく、定期的に見直すことが大切です。
高齢の親が心配なら、普段の生活から見直してみましょう
「災害が起きたとき、親を一人で避難させられるだろうか」
そう感じた場合は、防災だけでなく、普段の生活状況についても考えてみましょう。
最近、
- 外出する機会が減った
- 足腰が弱くなった
- 家に閉じこもりがちになった
- 家族だけで介護する負担が増えた
- 一人での生活が心配になってきた
と感じることはありませんか?
災害への備えは、普段から高齢者の生活を支える環境を整えておくことにもつながります。家族だけで抱え込まず、介護サービスや地域の支援などを上手に活用することも検討してみましょう。
まとめ
高齢者の防災対策は、災害が起きてから考えるのではなく、普段から準備しておくことが大切です。避難場所や経路の確認、薬・介護用品など必要な物の備蓄、家族との連絡方法などを事前に決めておきましょう。また、高齢者の身体状況や生活環境は少しずつ変化するため、防災対策も定期的な見直しが必要です。家族だけで対応することが難しい場合は、介護サービスや地域の支援も活用しながら、安心して暮らせる環境を整えていきましょう。
高齢のご家族の生活や介護について、お気軽にご相談ください。
災害への備えを考える中で、「一人暮らしの親が心配」「家族だけで介護するのが難しくなってきた」と感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
介護は、困ってから考えるのではなく、普段から少しずつ準備しておくことが大切です。
トライリスタでは、ご家族の状況やご本人の生活スタイルに合わせた介護サービスについてご相談いただけます。
「デイサービスを利用したほうがいいのか分からない」
「親が介護サービスを嫌がっている」
「家族の介護負担を減らしたい」など、介護に関するお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。
大切なご家族が、住み慣れた地域で安心して生活を続けられるよう、できることから一緒に考えていきましょう。




