株式会社トライリスタ

介護でお悩みの方介護の悩みとその対策

ご家庭で抱える介護問題とその対策について

介護サービスの受け方

日本の高齢化は年々進行しており、家庭内での介護の必要性はますます高まっています。

厚生労働省の調査によれば、要介護認定を受けている高齢者は全国で約717万人(2024年調査)おり、その多くが自宅で家族の支援を受けて生活しています。介護保険制度や訪問介護などの公的サービスが整っているとはいえ、家庭内での介護には多くの困難が伴います。

介護者が抱えやすい悩みについて、その対策を見ていきましょう。

介護者の抱える主な悩み・問題

介護による身体的・精神的負担

介護は日常生活の延長線上にあるものの、実際には長時間の見守り、食事や排泄の世話、入浴の介助など、体力的にも精神的にも大きな負担がかかります。特に、介護者自身が高齢だったり、持病を抱えていたりすると、その負担は倍増します。

加えて、「自分がしっかりしなければ」という責任感から、無理を重ねてしまい、うつ症状や介護うつを引き起こすことも少なくありません。

経済的な負担

介護には多くの費用がかかります。介護保険を利用しても、自己負担が発生しますし、通院費やオムツ代、福祉用具の購入費、住宅改修費など、思わぬ出費もかさみます。また、仕事をセーブしたり辞めざるを得なかったりするケースもあり、家計への影響も大きい問題です。

家族関係の悪化

介護に関わる家族間での役割分担や価値観の違いが、時にトラブルや不和の原因になります。「自分ばかりが負担を強いられている」「他の兄弟姉妹が協力してくれない」といった不満が積み重なり、家庭内の空気が悪くなるケースは多く見受けられます。

社会的孤立

介護に追われることで、外出や人付き合いが減り、社会とのつながりが薄れることも大きな問題です。孤立感や孤独感が強まり、心の健康にも悪影響を与える恐れがあります。

介護の問題に対する対策と解決法

公的サービスの活用

まず大前提として、「一人で抱え込まない」ことが重要です。各自治体では、介護保険を活用した訪問介護、デイサービス、ショートステイなど、さまざまなサービスを提供しています。ケアマネージャーに相談し、必要な支援を受けましょう。

介護認定を受けていない方も、地域包括支援センターや社会福祉協議会に相談することで、利用可能なサービスの紹介や情報提供を受けることができます。

家族との話し合い・役割分担

介護は家族全員の問題です。一人に任せきりにするのではなく、状況を共有し、どのように役割を分担するかを話し合うことが大切です。週末だけでも様子を見に来る、金銭的にサポートするなど、できる範囲で協力し合うことが、介護する人の負担軽減につながります。

また、同居家族に限らず、離れて暮らす家族にも定期的に情報を共有し、「孤立していない」と実感できる環境づくりが重要です。

経済的な支援制度の活用

介護にかかる費用は、各種補助制度を活用することで軽減することが可能です。たとえば、介護保険による住宅改修費補助、福祉用具のレンタル・購入助成、高額介護サービス費制度などがあります。自治体ごとに独自の支援制度もあるため、地域包括支援センターで確認するとよいでしょう。

また、介護休業制度や介護休暇を活用することで、仕事と介護の両立を図ることもできます。

介護者自身のケア

介護をする人が心身ともに健康でなければ、介護される人にも悪影響が出ます。自分自身の時間を確保することは、決して「わがまま」ではありません。ショートステイを活用して小休止をとる、趣味の時間を持つ、友人と話すといった「リフレッシュ」が、長期的にはよりよい介護につながります。

介護者向けのサポートグループや、オンラインでの相談窓口も活用して、悩みを吐き出す場を確保することも大切です。

支え合いながら、無理をしない介護を

よりよい介護環境を築いていく為に…

家庭での介護は、決して簡単なものではありません。しかし、すべてを一人で背負い込んでしまうと、身体も心も限界を迎えてしまいます。大切なのは「助けを求める勇気」と「周囲と支え合う意識」です。
公的なサービスや制度、家族との協力体制、介護者自身のケアをうまく組み合わせることで、介護の負担は確実に軽減できます。

頑張りすぎず、誰かと分かち合いながら

それが、これからの介護の理想的な形かもしれません。
あなた自身の心と身体を大切にしながら、よりよい介護環境を築いていきましょう。

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